カワイピアノ

 

中村洋子 バッハ平均律 第1巻4番 アナリーゼ講座

中村洋子

2016年10月26日(水)
10:00〜12:30

軽やかで繊細な平均律第1巻4番前奏曲は、子供にこそ弾いてほしい曲
〜Beethoven 月光ソナタは、4番が源泉〜

講師 中村洋子
会場 カワイ名古屋2F 
コンサートサロン「ブーレ」
受講料 音研会2,500円 
会員3,000円 
一般3,500円 学生1,000円
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お問合せ・
お申し込み先
カワイ名古屋
TEL:052-962-3939 
FAX:052-972-6427

詳しくはこちらをご覧ください。[PDF 326KB]

★憂愁の霧に閉ざされたような、メランコリックな平均律第1巻「4番前奏曲」は、実は、Bachの Französische Suiteフランス組曲の優美な舞曲と深く、関連しています。
この4番前奏曲と表裏一体の関係にある「3番フーガ」は、明るく、軽やか、屈託がありません。

★このことからも、「4番前奏曲」を深刻に、重々しく弾く必要がない、ことが分かります。
Bachは、この前奏曲 を、当時10歳前後だった長男のフリーデマンに弾かせるため、1720年「フリーデマンバッハのためのクラヴィーア小曲集」に、この前奏曲を、ほぼそのまま収録しています。

★軽やかにして繊細な、この4番前奏曲は、子供さんにこそ、弾いていただきたい曲です。
演奏法についても、分かりやすくお話いたします。

★解説書などには、“4番フーガの主題は、十字架の形をしている”などと、もったいぶって“あなたには難しすぎる”と言わんばかりの、衒学的な解説がなされているようです。しかし、それに囚われる必要は全くありません。

★Bachの意図を理解するために、自筆譜の勉強が欠かせません。
また、Beethovenの月光ソナタ「Klavier sonate cis-Moll Op.27 Nr.2」は、この平均律1巻4番を源泉としています。
月光ソナタの繊細な美しさこそ、この4番フーガの魅力の一面でもあるのです。
月光ソナタの自筆譜から読み取れることを、4番フーガに逆照射いたしますと、さらに両曲の理解が、深まります。


【プロフィール】中村洋子 Nakamura Yoko
東京芸術大学作曲科卒。作曲を故池内友次郎氏などに師事。日本作曲家協議会・会員。ピアノ、チェロ、室内楽など作品多数を発表。

2003年〜05年:アリオン音楽財団《東京の夏音楽祭》で新作を発表。

07年:自作品「Suite Nr.1 für 無伴奏チェロ組曲 第1番」などをチェロの巨匠Woiggang Boettcherヴォルフガング・ベッチャー氏が演奏したCD『W.Boettcher Plays JAPAN ヴォルフガング・ベッチャー日本を弾く 』を発表。

08年:CD『龍笛&ピアノのためのデュオ』、CD『星の林に月の船』(ソプラノとギター)を発表。

08〜09年:「Open seminar on Bach Inventionen und Sinfonien Analysis インヴェンション・アナリーゼ講座」全15回を、KAWAI表参道で開催。

09年:「Suite Nr.1 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第1番」を、ベルリン・リース&エアラー社「Ries & Erler Berlin」から出版。

10〜12年:「Open seminar on Bach Wohltemperirte ClavierT Analysis 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 アナリーゼ講座」全24回を、KAWAI表参道で開催。

10年:CD『Suite Nr.3&2 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第3番、2番』Wolfgang Boettcher演奏を発表。「Regenbogen-Cellotrios 虹のチェロ三重奏曲集」をドイツ・ドルトムントのハウケハック社 Musikverlag Hauke Hack Dortmundから出版。

11年:「10 Duette für 2 Violoncelli チェロ二重奏のための10の曲集」を、ベルリン・リース&エアラー社「Ries&Erler Berlin」から出版。

12年:「Zehn Phantasien für Celloquartett(Band 1,Nr.1-5)チェロ四重奏のための10のファンタジー(第1巻、1〜5番)」を、Musikverlag Hauke Hack Dortmund社から出版。

13年:CD『Suite Nr.4&5&6 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第4,5,6番』Wolfgang Boettcher演奏を発表。「Suite Nr.3 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第3番」を、ベルリン・リース&エアラー社「 Ries & Erler Berlin」から出版。スイス、ドイツ、トルコ、フランス、チリ、イタリアの音楽祭で、自作曲が演奏される。

14年:「Suite Nr.2,4,5,6 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第2、4、5、6番 」の楽譜を、ベルリン・リース&エアラー社 「Ries&Erler Berlin」から出版。SACD 『Suite Nr.1,2,3,4,5,6 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第1、2、3、4、5、6番』を、「disk UNION」社から、≪GOLDEN RULE≫レーベルで発表。スイス、ドイツ、トルコ、フランス、チリ、イタリアの音楽祭で、自作品が演奏される。

16年:ドイツの「ベーレンライター出版社」が刊行した J.S.バッハ(原典版)「ゴルトベルグ変奏曲」など、バッハ鍵盤作品の「序文」の日本語訳と「訳者による注釈」を担当。著書『クラシック音楽の真実は大作曲家の「自筆譜」にあり!』(DU BOOKS)を出版。 CD『Mars 夏日星』を発表。

★SACD「無伴奏チェロ組曲 第1〜6番」Wolfgang Boettcher ヴォルフガング・ベッチャー演奏は、disk Union や全国のCDショップ、ネットショップで、購入できます。
http://blog-shinjuku-classic.diskunion.net/Entry/2208/
★*公式ブログ:「音楽の大福帳」

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