【講座内容】
インヴェンションは　その名の通り音楽の様々な創意、工夫に満ちた素晴らしい教材です。
鍵盤楽器の演奏のためだけでなく、音楽の約束事、作曲などを学ぶための練習曲でもあるので、曲を分析して楽譜を構造的に読むための指導も必要になってきます。
バッハのインヴェンションは音楽学者をはじめ、作曲家、演奏家の解説書や分析楽譜などがたくさん出ていますが、それぞれ見解の相違があり、これをどう読み取るか多くの人達が悩み、その上それをどう演奏に反映させていくのか迷う所でもあります。
これを一曲一曲具体的に紐解いていきます。そして音楽的にも教育的にも大変価値のあるインヴェンションをなるべく初歩の段階からレッスンに取り入れ、「バッハは難しい」という固定観念を取り除いていきたいと思います。
また、音楽の根源的な要素を持つバロック音楽ですが、ピアノがなかった時代の鍵盤曲をどのように学びどのような形で生徒に伝えていけばいいのか共に考え、古典派、ロマン派、近現代の作品までの道筋を探っていきましょう。

【参考テキスト】
バッハ　インヴェンション 各出版社　
当日10種類の楽譜を紹介いたします。
（ヘンレ版、ウィーン原典版、フィッシャー版、ブタペスト版、全音：市田版、チェルニー版、�燒ﾘ版、春秋社版、ペタース版、アルフレッド版）
ギロック：
ピアノ小品集（ヤマハ）
発表会のための小品集（全音）

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【プロフィール】伊藤仁美
桐朋学園高校、大学音楽学部ピアノ科を卒業。全日本学生ピアノコンクール高校生の部入賞。NHK洋楽オーディション合格。
全国各地でソロリサイタル、コンチェルト共演などの演奏活動公開講座、コンクール審査、執筆活動など幅広く活躍。1992年〜1993年渡米し、ギロックに師事。プラハでギロックを紹介するレクチャーコンサートを行う。1993年のリサイタル「ラフマニノフの夕べ」は、朝日新聞にて年間ベスト3に挙げられ、2004年のリサイタル「チェコ音楽メモリアルイヤー」は、アンコールコンサートに選出。2005年のリサイタルでは、名古屋音楽ペンクラブ賞を受賞。
「ギロック叙情小曲集」「作品集」や「こどものためのアルバム」などのＣＤをフィンテックとビクターからリリース。ヤマハミュージック・メディアからは、ギロック「抒情小曲集」「ピアノ小品集」「チェコ連弾曲集」の校訂楽譜（ＣＤ付）を出版。また、ドヴォルジャーク、ヤナーチェク、フィビヒなどチェコの作曲家のピアノ曲集を校訂した楽譜とＣＤを全音楽譜出版社やナクソスからリリースされる。その他ブルグミュラーやリストのピアノ作品集などのＣＤをリリースする。ギロック協会主宰、金城学院大学講師。

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