【講座内容】
19世紀ロマン派の時代には、作曲家たちが形式にとらわれず自由に作曲するようになりました。
貴族社会の衰退とともに、演奏会場が貴族のサロンからコンサート会場へと移り、また、一般家庭でも楽しむようになっていきます。
ロマン派後期には2000人でも入れる大きなホールができ、ホールの隅まで届く音が出せるピアノが必要になり、ピアノが改良され著しく発展した時代です。
ピアノ音楽が大輪の花を咲かせ、ショパンやリストのような、優れたピアニストかつ作曲家が登場した頃で、ロシア音楽も遅ればせながら西洋音楽の仲間入りをしました。
21世紀の今も色あせぬロマン派の作品を、バロック・古典派のおさらいもしつつ、演奏を交えながら 解説していただきます。

♪バロック・古典・ロマン・近現代　それぞれの時代の表現へのアプローチ
ピアノの変遷と共に変化した奏法を検証！　その様式の曲に「ふさわしい演奏」とはどのようなものでしょうか？
タッチ・音色・強弱・装飾音・ペダル・速度・調性・フレーズ・フィンガリング等について、ピアニストの視点で解説します。

♪各様式の社会・時代背景を学ぼう！
曲の誕生した環境を知ることで、楽譜の読み方は、より充実します。
「〇〇〇だからこんな風に弾いてみよう！」具体的なイメージを膨らませて、色彩豊かな演奏・指導につなげましょう♪

【参考曲目】
バダジェフスカ：
　乙女の祈り
ショパン：
　ノクターン Op.9 No.2
リスト：
　パガニーニ大練習曲集 第3曲 ラ・カンパネラ
チャイコフスキー：
　こどものためのアルバムOp.39より
ラフマニノフ：
　幻想小品集 Op.3 No.4 道化師
シューマン：
　ピアノソナタ 第2番 ト短調 Op.22

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【プロフィール】
田中正也　Masaya Tanaka
3歳よりピアノを始め、15歳で単身モスクワへ。
P.ネルセシアン教授に師事しモスクワ音楽院ピアノ科本科を金賞で卒業。ロームミュージックファンデ―ションより奨学金を得て同大学院を卒業。M.ヴォスクレセンスキー教授に師事。在学中よりポーランドのショパンの権威R.スメンジャンカ女史のもとやハンガリーへ通うなど東欧の音楽を幅広く研究。
スクリャービン国際ピアノコンクール（仏）優勝・審査員特別賞，カントゥ国際ピアノコンチェルトコンクール（伊）第1位・リスト特別賞， バラキレフ国際ピアノコンクール（露）第2位， プロコフィエフ国際ピアノコンクール（露）入賞、他多数の国際ピアノコンクールで受賞。
国立サンクトペテルブルグ カペロ交響楽団・サマーラ国立交響楽団・九州交響楽団等との協演をはじめ、「田中正也プロコフィエフピアノ曲全曲演奏シリーズ」から「楽しいおしゃべり付き名曲コンサート」、佐藤卓史氏とのピアノデュオや日本フィルハーモニーソロコンサートマスター木野雅之氏との室内楽まで国内外で演奏活動を展開。ロシアピアノ作品等のレクチャーコンサートも各地で好評を博す。
「月刊ショパン」への執筆も手掛け、CD録音も活発に行う。2007年“エフェクト”2010年“リラの花”を制作。2013年「田中正也 プレイズ リスト＆ショパン」（ナミ・レコード）が「レコード芸術」（音楽之友社）等で高評を得る。2014年「The 展覧会の絵」が同じくナミ・レコードよりリリース。大阪芸術大学演奏学科講師。
［田中正也HP］
http://www.ac.auone-net.jp/~pianino/

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