カワイピアノ

 

中村洋子 
バッハ・平均律 第1巻 1番 C-Dur 
アナリーゼ講座

中村洋子

2015年10月28日(水)
10:00〜12:30

〜平均律 第1巻1番のPreludeが現代まですべての音楽の源泉〜

講師 中村洋子
会場 カワイ名古屋2F 
コンサートサロン「ブーレ」
受講料 カワイ音楽研究会2,500円、スコアメンバー・PTNA・JPTA・ショパン協会・MiyoshiNet3,000円、学生1,000円
お問合せ・
お申し込み先
カワイ名古屋
TEL:052-962-3939 
FAX:052-972-6427

詳しくはこちらをご覧ください。[PDF 450KB]

★KAWAI名古屋で5年かけてBachの Invention&Sinfonia各15曲の全曲アナリーゼ講座を開催いたしました。Invention&Sinfoniaは1723年に完成され、前年の1722年に平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲が編まれています。Invention&Sinfoniaは巷間思われているような「平均律への簡単な導入曲集」ではなく、平均律第1巻の粋を集め、凝縮した曲集です。

★新しく始めます平均律第1巻アナリーゼ講座は、まず、インヴェンション曲集と平均律第1巻とを結びつける役割を担う「1番 C-Dur Prelude&Fuga」についてお話いたします。

★1番Preludeは、分散和音を基にした豊饒な和声の世界が提示されます。単純な分散和音の羅列では全くないのです。この PreludeがBach以降の作曲家に与えた影響は計り知れません。

★音階を縦横無尽に展開する1番フーガは、Invention&Sinfoniaの各1番と深く結びついており、この3曲で「大きな一曲」ととらえることすら可能です。Bachは二声のInvention、三声のSinfoniaそして、四声の平均律1番フーガを、巨視的な眼差しで眺めながら作曲したともいえます。

★クラシック音楽が、一地域の民族音楽ではなく普遍的な位置を占めることができたのは、実はこの1番Preludeを源泉としてそれ以降の音楽が発展したからです。Chopinが平均律1巻楽譜に、彼自身が書き込んだメモを基に、ChopinがどんなBach像を描き、どのような演奏をしていたか解説いたします。Bachを学び尽したChopinが存在していたからこそ、フランスでDebussyやRavelなどのピアノ音楽が華開いたのです。

★平均律第1巻1番の、わずか35小節の一見単純な Preludeがそれ以降、現代まで約300年間の音楽を決定してしまったのです。それらを踏まえて学び、演奏しますと、あらゆる大作曲家の傑作への理解力が格段に深まります。西洋音楽の源泉をご一緒に探求いたしましょう。


【プロフィール】中村洋子 Nakamura Yoko
東京芸術大学作曲科卒。作曲を故池内友次郎氏などに師事。日本作曲家協議会・会員。ピアノ、チェロ、室内楽など作品多数を発表。

2003年〜05年:アリオン音楽財団《東京の夏音楽祭》で新作を発表。

07年:自作品「Suite Nr.1 für 無伴奏チェロ組曲 第1番」などをチェロの巨匠Woiggang Boettcherヴォルフガング・ベッチャー氏が演奏したCD『W.Boettcher Plays JAPAN ヴォルフガング・ベッチャー日本を弾く 』を発表。

08年:CD『龍笛&ピアノのためのデュオ』、CD『星の林に月の船』(ソプラノとギター)を発表。

08〜09年:「Open seminar on Bach Inventionen und Sinfonien Analysis インヴェンション・アナリーゼ講座」全15回を、KAWAI表参道で開催。

09年:「Suite Nr.1 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第1番」を、ベルリン・リース&エアラー社「Ries & Erler Berlin」から出版。

10〜12年:「Open seminar on Bach Wohltemperirte ClavierT Analysis 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 アナリーゼ講座」全24回を、KAWAI表参道で開催。

10年:CD『Suite Nr.3&2 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第3番、2番』Wolfgang Boettcher演奏を発表。「Regenbogen-Cellotrios 虹のチェロ三重奏曲集」をドイツ・ドルトムントのハウケハック社 Musikverlag Hauke Hack Dortmundから出版。

11年:「10 Duette für 2 Violoncelli チェロ二重奏のための10の曲集」を、ベルリン・リース&エアラー社「Ries&Erler Berlin」から出版。

12年:「Zehn Phantasien für Celloquartett(Band 1,Nr.1-5)チェロ四重奏のための10のファンタジー(第1巻、1〜5番)を、Musikverlag Hauke Hack Dortmund社から出版」

13年:CD『Suite Nr.4&5&6 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第4,5,6番』Wolfgang Boettcher演奏を発表。「Suite Nr.3 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第3番」を、ベルリン・リース&エアラー社「 Ries & Erler Berlin」から出版。スイス、ドイツ、トルコ、フランス、チリ、イタリアの音楽祭で、自作曲が演奏される。

14年:「Suite Nr.2,4,5,6 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第2、4、5、6番 」の楽譜を、ベルリン・リース&エアラー社 「Ries&Erler Berlin」から出版。SACD 『Suite Nr.1,2,3,4,5,6 für Violoncello 無伴奏チェロ組曲 第1、2、3、4、5、6番』を、「disk UNION」社から、≪GOLDEN RULE≫レーベルで発表。スイス、ドイツ、トルコ、フランス、チリ、イタリアの音楽祭で、自作品が演奏される。

このページのトップへ